ACTIONspf311活動報告

大阪大学の講義「震災の知・復興の知」でお話させていただきました②

おはようございます。

前回の記事に引き続き、大阪大学での講義の様子についてお伝えします。

(11/21の講義についての記事は下に貼っておきます。)


大阪大学での講義報告① - ACTION spf3.11 活動報告

 

 

さて、11/21の講義から1週間、11/28に2回目の講義を担当させていただきました。

前回は、現地で活動するすずらん・3.11関西学生ネット・ACTIONの3団体からそれぞれ岩手県野田村・岩手県大槌町福島県宮城県気仙沼市について現地の様子を伝えさせてもらいましたが、今回は各団体の活動の内容について。

 

まず、はじめて大島を訪れた2011年の5月のこと、なぜ大島での活動なのか、これまで3年半のアクションの活動についてお話しました。

また、アクションは去年の今ごろから気仙沼大島の子どもたちと一緒に「しまだより」というかわらばんを作るワークショップを開いています。

子どもたちと一緒にいまの活動を行いはじめた経緯や想い、今後の活動のことを中心にお話させていただきました。

 

 

 

後半のグループワークでは、東北にあるさまざまな課題に対して、これからどのような支援ができるのかについて話し合いました。

団体を運営している私たちも、これからどういった活動をしていけばよいのか迷ったり悩んだり、考えながらふだん活動しています。遠く離れた場所からの支援のあり方について、受講生のみなさんと共に考えるきっかけになればと思い、こういった内容でのグループワークを行うことしました。

 

東北にある課題、と一言では言い切れないほどさまざまな分野にわたってさまざまな問題があると思います。私たちのように外からの支援ではとうてい解決できないような問題もたくさんあります。でも、何か役に立てることもあるんじゃないだろうか。それはどんなことだろう。。受講生のみなさんにとっても難しかったと思います。

多くの受講生たちは、さまざまな支援のテーマの中から「子ども」「教育」を選んで議論していたようです。「震災によって教育にも問題がでてきているなんて考えたこともなかった」「関西にいて東北の子どもたちにできることはなんだろう?」「現地に行くなら子どもたちと一緒に何ができるだろう?」と、頭を悩ませていました。

できるだけ具体的なアイデアを出せるように、各団体のメンバーもそれぞれのグループの会話に入って一緒に悩みました。「被災地のこと」や「復興にむけて」など、広い"面"の見方のみでは具体的なアイデアは出ず、もっともっと小さく絞った"点"で捉えないと、自分たちにできることは見えてこないと感じました。

 

グループワークの最後には、いくつかのグループの中から考えたアイデアを発表。短い時間にも関わらず、たくさんの意見が出ていたので少しびっくりしました。

最後にしめくくりとして簡単にあいさつをして、講義は終了。みなさん、おつかれさまでした。

中村先生、そして各団体メンバーのみなさん、貴重な機会をありがとうございました。 

 

f:id:ACTIONspf311:20141202075720j:plain (▲写真が撮れなかったので、前回の講義のグループワークの様子です)

 

 

 

 

2回にわたっての大学の講義に参加させていただき、思ったことをまとめます。

 

ひとつめは、関西にて東北のことについて情報を発信する難しさ。

講義後に感想やコメントを見させてもらって、やはり遠く離れたところでは、東北や復興のようす、現地の状況などの情報を上手く手に入れるのは難しいのかな、と感じました。少なくとも「意識しなくても勝手に情報が入ってくる」ということはなさそうです。

ふだん気仙沼大島にて活動をしているので、関西に気仙沼の情報をたくさん伝えるのもひとつの重要な活動なのでは、と思いました。とはいえ、どういった伝え方をするのかもとても大切で、いつの話なのか、どこの事例なのか、誰の意見なのか、など、はっきりとさせながらでないと事実と遠い認識を与えてしまうことに注意しなければいけないと思いますが、これからどんどん発信していこうと思います。

そして、意識していないと情報が入ってこないのであれば、普段の生活の中に、東北に対するアンテナを一本増やして、「いまどうなっているのかな?」と思い返してみてください。

 

ふたつめは、"支援"の難しさ。

自分たちが取り組むべき課題が見えていない状態では、何をしていいかわからないし、何かに取り組むときも、他にもっとニーズがあるのではないかと思ったり、自分たちが取り組んでいることがどれだけ東北の方のためになっているのかわからないこともあります。

震災から時間がどんどん経過する中で、自宅を再建された方がいたり、新しく仕事をされたりする方がいる中で、なかなか前に進めていない方もまだまだいらっしゃいます。私たちが耳を傾けるべきなのは、そういった"いまの東北からの声"なんだと思います。前に向かって進んでいる方にはどんなサポートができるか、なかなか進めない方のニーズにはどう応えられるか、考えなければいけないことは本当にたくさんあるんだと思います。

 

みっつめは、できることはきっとまだまだある、ということ。

関西にいて東北のことを想うのには、上に書いたような難しさもあります。でも、だからといって自分たちにできることは何もないと思ってほしくないし、思いたくないです。

どこにどんなニーズがあって、それに対して自分たちにはどんな取り組み方ができるのか、いつも考え、行動に移していきたいです。アクションのこれからの活動についても同じです。

今回この講義を受講している学生のみなさんも、なにか一緒にできることがあれば、ぜひ一緒にやりましょう。現地で活動してみたい人は、気軽に連絡をください。気仙沼、大島を案内しますし、実際にどんな活動をしているのか、参加してもらえればもっとわかると思います。何かもっと別のやるべきことが見えるかもしれません。

 

↓問い合わせ先を書いておきます。twitterやFBを通してでも大丈夫です。

 メール:spf311.action@gmail.com

twitter:@ACTIONspf311


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最後の最後に。

被災された方々の一日も早い生活の再建、東北の一日も早い復興を願っています。

本当に微力ですが、これからも私たちに何ができるか考え、アクションしていきます。

 

(かんだ)